樹齢は木口にあらわれる
樹齢を測るには、基本的には年輪を確認する必要があります。樹木の状態では年輪は確認できません。さらに、一度一枚板に加工されてしまうと、樹齢どころか元々の幹の太さすら想像し難くなります。この一枚板の状態で、その木が立木だった際の幹まわりや樹齢を、推測する方法があります。それは、板の木口(※下部に添付画像あり)を見ることです。
年輪の山なり具合を見る
一枚板は、幹の状態を、縦に切落とすので、木口には年輪が放物線のようにあらわれます。この年輪の山なり具合と密集度を見ます。年輪が、真横に走るほど、樹齢を重ねた巨木の一枚板だと判断できます。
屋久杉などの樹齢1000年を超える大木の場合、木口の年輪が放物線を描かず、波打ちながら真横に走ります。
年輪が左右で山になり弧を描いている場合、その曲線の延長線を想像すると、立木の幹の直径の太さがイメージできます。
さいごに
一枚板の木口から正確な樹齢は測れませんが、だいたいの幹回りや樹齢を推定することはできます。また、複数並ぶ一枚板の木口から、幹の太さや樹齢を比較判別することができます。より正確に樹齢を測るには『年代測定法』や『炭素14年代法』と呼ばれる技術がありますが、どちらも専門知識と特殊な機械が必要です。木口からの推測に必要なのは知識だけなので、簡単に比較したい場合には最適の方法です。