coating

“材面を堅牢にする先人の工夫”


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塗装とは、 1.製品を使用する際の強度を補い 2.表面コートによって見た目の美しさを際立たせるための施工です。
木材だけではなく、金属類、コンクリート、建築物など素材を問わずに行われる製造プロセスの一部です。
素材に応じて、それぞれ専用の塗料が使われます。
7000年以上前から扱われる漆や、90000年以上前から行われる化粧も、広い意味での塗装です。
化粧板(けしょういた)と呼ばれる合板への加飾コートも塗装の一種です。

木材製品の塗装

木材製品はその大半が塗装されています。施工を行うことで、製品の耐水性や耐熱性、耐曲性などの強度が高まります。
一枚板の場合、塗装によって曲がりや捻れが抑えられるとともに、表面に艶が加わり木目が際立ちます。

木材塗料の種類

・ウレタン塗装)
経済性に優れ、耐水,耐久,耐熱,耐打,耐薬剤性に優れた、木材塗料の定番。

・オイルフィニッシュ)
自然の質感が残せる塗料。手軽な作業性からプロアマ問わず選ばれている。

・ガラス質仕上げ)
近年登場した塗料。塗膜がなく、木質部に浸透し木部をガラス質にする。

・拭き漆)
漆の木から取れる樹液を使い、技法にしたがって塗りこむ。様々な技法がある。

・砥の粉仕上げ)
研磨した際に出る木の粉に水分を含ませ、導管部に擦り込む。独特の質感になる。

・柿渋)
渋がきの実をしぼってとった液。黒味を帯びた表面に仕上がる。

・無塗装(番外)
木肌の質感がそのままなため、手触りが細やか。香りも強い。

塗装をしないとどうなるのか

表面に傷がつきやすくなり、割れや曲がりが起こりやすくなります。
柔らかい樹種の場合、天板に筆跡痕が残ることがあります。また輪ジミが生じます。
一枚板の場合は木口に割れが入りやすくなり、板全体のねじれが起こりやすくなります。

強度が高く塗装を必要としない樹種

こうした大半の材木に共通する欠点がもともと少ない樹種もあります。
例えば、欅材は非常に硬いため、硬質化のための塗装を必要としません。
水に強く腐りにくいチーク材は、船の甲板にも使われており、耐水性を付加するための塗装は必要ありません。
樹種ごとの特徴は多岐に渡ります。また同じ樹種や同じ丸太であっても、材木を取る場所や形状によって異なります。

さいごに

塗装は、素材の強度を高めるための製造プロセスです。
木材断面に塗装を行うと、艶が生じることで木目が際立ち、見た目が華やかになります。

水拭き等で材木表面に水気を吸わせると、一時的にウレタン塗装を行なったように木目が際立ちます。
歴史的に透明のウレタン塗料が実用され始めたのは1900年代に入ってからです。
それ以前は茶褐色に加色される塗料がほとんどでした。
かつては水拭きした状態が維持される塗料がなかったため、今当たり前に使われるウレタンが魔法のように見えるかも知れません。

ウレタン塗装が施される屋久杉の壺 美術年鑑(2015年)掲載