仏尊 観音様

観音様の特徴β-念彼観音力-

はじめに

観音様は変化身です。救いを求める衆生に合わせて様々な姿に変化します。この記事では三十三あるとされる変化身の中で最もスタンダードな「聖観音」を取り上げます。聖観音とは、変化するもととなるデフォルトの観音様です。一般的に言われる観音様はこの聖観音を指しています。聖観音の特徴やご利益、見た目、起源などを解説していきます。

特徴

観音様は慈悲の象徴です。俗世の人々の苦しみを救うことを目的とし、観世観音菩薩とも呼ばれます。観世観音(かんぜかんのん)は「世の中の音(願望や希望・悲鳴や苦悩)を観る、漏らさず聞く」というニュアンスで捉えられ、性別、年齢、職業、役割、身分、信仰の違いを超えて、全ての人々の苦しみを救う存在とされます。

ご利益

聖観音のご利益は、願望成就から病気平癒、安産など、人々の願いを引き寄せ、悩みや苦しみを救うものまで多岐にわたります。現世利益が特徴です

見た目

神秘的な麗しい中性的な姿で描かれます。左手には泥から美しい花を咲かせる蓮華(れんげ)を持ち、右手には水瓶を持ちます。変化身には全方位に顔を持つ十一面観音や、千の手を持つとされる「千手観音」、頭上に馬を載せる「馬頭観音」など様々です。

起源

観音様の起源に定説はなく、はっきりとしていません。観音信仰は紀元前1世紀頃にはあったようですが、仏教の多くの諸尊が古代インドの神などの彼方からの信仰神に由来していることから、観音様の起源もさらに遡ると考えられます。玄奘や鳩摩羅什を通して「アヴァローキテーシュヴァラ」が観自在、観世音と訳され、中国を経て平安時代に日本に伝来しました。

まとめ

観音様は、日本で人気知名度がともに高い菩薩であり、幅広く信仰を集めています。現代のアニメや特撮作品で、変身するキャラクターのルーツとも見なされることがあります。また、電気機器メーカーのキヤノン株式会社の社名は観音様の慈悲にあやかり、最高のカメラを創るという願いを込めて名付けられた最初の試作機「カンノン」から派生しています。このように意識しないところで観音菩薩の影響を受けていると言えそうです。観音様は仏教徒に限らず、非仏教徒に支持されており、その慈悲に満ちた力で多くの人々の心を癒し、安らぎをもたらす存在として親しまれています。


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